2010年4月17日土曜日

世界遺産にて。デジタルカメラ

 世界遺産の撮影前には必ずロケハンをするのだが、予行演習もかねて、印象に残った風景や場所をカメラで撮っておく。ロケハンにはそれほど時間を費やせないので検討資料としての写真をたくさん撮る。


このカメラは欧州方面でよく働いたが……


サハラ砂漠の砂が原因で動かなくなった。

リコーはカメラの機構を含めて不思議なデザインのカメラが多い。


数台のリコーを酷使の末に潰してしまい、ふたたびキャノンに。
このカメラは東南アジア方面でよく働いた。


壊れたカメラ達。
裸でポケットに入れて持歩くのでレンズにキズ、内部には砂が入って万事休す。
この種のカメラはボールペンと原稿用紙感覚でいいと思うが……。


このキャノンは南米から欧州と動き回り、ヴェネチアでは水没もした。
今年の春、桜が満開の時に突然、動かなくなった。


 写真機は記憶を置き換える不思議な機械。
そのメカニズムとレンズを微妙に組み合わせた設計には敬服するけれど、時間を画像として凝縮したり、想いを写真として表現することができる機械。この「表現する」が僕は素晴らしいと思う。

写真の世界で育ち、今は動く映像を職業にしている。どちらの道に進めばいいのか迷ったけれど、動画のなかに写真的なるものを発見してゾクゾクすることがある。両方の勉強ができてほんとうに良かったと思う。これからもカメラは潰すだろが写真は一生撮り続けるだろう。

2010年4月10日土曜日

歌舞伎座にて。「写真家 岡本哲郎」


岡本氏は篠山紀信先生のお弟子さん。
僕たちのようなキャメラマンではなく、写真家に共通の心の奥底から真面目。


だいたい、三脚を設置する場所を見れば、どれだけ真面目か伺える。


この日は薄暮の歌舞伎座狙い。
いくら広角レンズで狙うからといって、危ないから、あまり端っこに行かないように!


ブルーモーメントのなかで、歌舞伎座を見つめる岡本ちゃんの後ろ姿は、見習うべきものだった。