2009年10月21日水曜日

日だまり。

‥…酒蔵と酒蔵の間にある金木犀の影に父の籐椅子が置いてあり、
午后の風が通り抜けるその辺りは
たゆたうような日だまりであった‥…。
〜昭和の面影より〜



 南アメリカのパタゴニアはそろそろ寒さも緩み始めたかな。冬のあいだ、大きさが四国ほどもある牧場に一人残り、家畜を見回るパイサーノ(ガウチョ)は元気だろうか。彼が信頼するのは無線と「キャピタン」と呼ばれる犬だけ。ボーダーコリーの「キャピタン」、観察力は鋭く頭脳明晰。パイサーノの動きをじっと見て、巧みに牛を追い込んでいく。
 朝の仕事が終わり、ポプラ並木に初夏の風が通り過ぎる午后、パイサーノが独特のストローでマテ茶を飲むころ、馬小屋の日だまりで微睡むのが「キャピタン」にとっては至福のときらしい。
「大草原にぽつんと男一人、犬一匹。」素晴らしい風景だと思う。

 澄んだメジロの鳴き声のする方を見ると、日だまりにラズベリーが実っていた。
最近は雀やメジロ、時々は鶯もやって来るなと思っていたが、どうもこの実を食べにきているようだ。台風にもよく堪えたラズベリーも、安心したように一気にたわわな実をつけていた。”ああ植物はなんと素直に、植えられた環境に耐えて実をつけるのだろうか”そう思うと同時に実を食べていた。美味しい、ラズベリーの甘酸っぱい香りだった。




 落花生もオリーブの実も収穫した。セージ、タイム、ミント。月桂樹にローズマリーも風に揺れている。
もうすぐ、錦繍の終わりにスモークが待っているぞ。

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