2009年4月9日木曜日

学芸会。

小豆島の空撮は予定より時間がかかり、ヘリは日没までに八尾空港に着陸しようとフルスピードで急ぐ。焦るパイロットには申し訳ないのだが、なんとも美しい太陽が沈んでいく。
やっとの思いで日没前には滑走路に滑り込んだ。格納庫の前には夕日を背に受け、身長の三倍に伸びた影を震わせ、両手を広げた整備員が誘導を始める。

こんな光景を見るたびに、小学校4年生の学芸会を思いだす。劇は「走れメロス」。全員で描いて、黒板一面に張った真っ赤な夕日の絵とそっくり。担任だった瀬川先生の結核療養所での愛読書は太宰治だったという。頬杖が似合う先生だった。亡くなられてからもう何年経っただろう‥…。

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