2009年6月6日土曜日

柏餅。

柏餅はよく食べる。
 子供の頃に通院していた歯医者さんは、だらだら坂を下った二本の棕櫚が植わっている大きな家だった。京都風の立派な建物の二階が診察室で、初夏のこの季節には窓が開け放たれて巨大な庭が一望できる。先生の御父上は植物学者だったそうで、ご本人も歯医者ではなく植物の世界に進みたかったと話されていた。だから大きな庭は植物園のように立派なものだった。

 
 診察が終わると先生のお母さんが柏餅をお盆に乗せて二階に上がってこられる。そして”植物園”を見下ろして、柏餅を食べながら先生が植物の話しをして下さる。ウォレスとシンガポール植物園の話しを覚えている。
 僕が幼稚園に上がる前の話し。今から考えると不思議な診察室だった‥…。

0 件のコメント:

コメントを投稿