2009年7月9日木曜日

記憶のなかの軍艦島。「長崎県 端島」

 端島(通称、軍艦島)のことを時々想う。
遠望の風景はなるほど船。軍艦島とは云い得ている。今から考えると、あの荒廃した無人の島に一人でよく行ったものだ。
カラッと晴れた日が続き、濃い青空に灰色の高層建築の群れは、”東京の日曜日”の風景で不思議と恐怖心は無かったが、現像のあがったポジを見ていると急に怖くなったのを覚えている。


 僕が島を撮影している間、一定の間隔でついてきた犬と猫。もうとっくに死んでしまっているだろうが、彼らはどんな風景を見ていたのだろうか…。恐らくスクラップ&ビルドに突き進む日本経済の醜態を見ただろう。
 それに比べたら僕は矮小で、この島を番組で取り上げる企画を巡って、サラリーマン社会の下らない管理職のヤドカリみたいな発想を見た。優柔不断で、しかも頭の悪いのが上司になると、その職場は一発で崩壊するものだ。それを見ることができてよかったかも。(笑)



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