2009年5月6日水曜日

芋。

ノーベル賞を受賞した高名な学者がよく立ち寄ったという、
京都は八坂にある老舗の日本料理店。
ある番組のために京都特集を撮影することになり、そのお店に午后の遅くに御邪魔してお料理を撮影させて頂いた。夕方の開店準備でお忙しいなか、ご主人は機嫌良く従業員の方もとても協力的だった。

‥…しかし放送ではすっぽりとこのお店がぬけ落ちていた。つまり没になったのだ。
没になったのは単に時間(尺)の問題だと言う。撮影した映像が没になるのはよくある話しだけれど、この場合は時間(尺)の問題ではなく構成力の問題ではないのか。
撮影は僕たちにとって日常の作業だが、取材された側は一生の思い出に近いだろう。いくら取材慣れしている京都の料亭でも自分たちのシーンが没だったら、がっかりされただろうと思う。後味の悪い一番嫌いなパターンの撮影になったな〜と、芋の煮っころがしを見ると、今でもその時のことが蘇ってくる。

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